ラブソングができるまで ★★★

MUSIC AND LYRICS
2007 ヴィスタサイズ 104分
DVD

 80年代に大ヒットを出し、その後落ちぶれた元ポップスター(ヒュー・グラント)は、若き歌姫コーラから新曲の発注を受ける。観葉植物の手入れに来た娘(ドリュー・バリモア)に作詞の才があることを見込んで共同作業に取り掛かるが・・・

 80年代の楽曲を茶化しながらもフューチャーした、ヒュー・グラントドリュー・バリモア共演による鉄壁のラブコメ。期待通り、楽曲も楽しく、それなりに年季の入った二人のちょっと無理した掛け合いがほのぼのと愉しめる一作。

 ヘイリー・ベネット演じる歌姫コーラの仏教を誤解した(という設定の)インド風楽曲が無茶ながら愉快なのがこの映画の出色な見所で、ラストは、ヒュー・グラントが堂々と舞台で歌い上げ、ドリューの気持ちを繋ぎとめる。首筋に無数の皺が走り、ほんとにもう年齢的にギリギリという感じのヒュー・グラントの無理したツッパリぶりが微笑ましいが、どこまでこの路線で走るつもりなのか、他人事ながら心配になる。

 ただ、大学の先生との恋愛を暴露小説のネタにされたというドリューのエピソードが、今ひとつ本筋に巧く絡んでいない気がしたが、どうなの。

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