女賭博師鉄火場破り ★★★

女賭博師鉄火場破り
1968 スコープサイズ
KBS京都録画
脚本■長谷川公之
撮影■中川芳久 照明■泉 正蔵
美術■高橋康一 音楽■鏑木 創
監督■井上芳夫


 女賭博師シリーズ7作目。
 銀子(江波杏子)を女賭博師として売り出すために鉄火場破りを重ねさせる伸江(原知佐子)だが、イカサマカルタに敗れた銀子は伸江と袂を分かち東京を去る。郡山の親分(大友柳太朗)にことの真相を知らされた銀子は、伸江が放つ刺客(大信田礼子)と対決するが、そこに伝説のイカサマカルタを作った職人(垂水悟郎)が駆けつける・・・
 ほかに成田三樹夫内藤武敏らの豪華キャストも愉しい娯楽作。てんや、わんやが出ているはずだが、惜しくもカットされたようだ。お色気担当の大信田礼子は・・・問題外。
 なんと言っても原知佐子のキャスティングが珍しく、江波杏子大信田礼子を女賭博師に仕立て上げる元女賭博師という重要な役柄をなんとかこなしている。この当時まだ若かったはずだと思うが、大抜擢といってもいいのではないか。実際、後半にはイカサマカルタを作った工芸職人との秘められた因縁まで飛び出して、実質主役ともいえる儲け役だ。
 貫禄たっぷりの大友柳太朗は、時代劇衰退の趨勢から、東映京都を離れ、大映東京に出演を果たしたわけだが、東映時代劇ほどの名演ではないものの、映画自体を恰幅のいいものにしている。
 江波が”昇り竜のお銀”になるまでの物語と設定して、マンネリ化しがちなシリーズに新風を吹き込んだ作品で、シリーズ中でも完成度の高い部類に入るだろう。大信田の勤めるヌードクラブの狭い通路を生かした撮影など、中川芳久の撮影が冴える。

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