ウルトラマンマックス#15

8日(土)に、ついに登場した三池崇史監督による「第3番惑星の奇跡」ですが、「喧嘩の花道」という傑作青春映画を書いたNAKA雅MURAの脚本が、いかにもウルトラらしいシンプルな寓話として成功しており、三池組の演出も予算枠をはみ出しているに違いない充実ぶりでした。
 このところなぜかファミリー路線に擦り寄ろうとする三池監督の真意は不明ですが、ラストのイフの変貌には、臭いと思いながらも、ちょっと感動させられてしまうのでした。
 ちょっと心配していた特撮演出も、円谷プロのベテランスタッフに支えられて実に正統派の演出ぶりで、案外ムチャな演出がないのが意外でした。
 「妖怪大戦争」と併せて観れば、三池監督がファミリー路線に託す生真面目な主張が明瞭になる良心作といえるでしょう。

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