ありそうで無かった大脚本家、橋本忍の研究本。
「七人の侍」の脚本への貢献度を数値化してみたり、剣豪のエピソードのネタ元の古書を解き明かしてみたり、映画評論家とは違った視点がなかなか面白い。
ただ、「白扇・みだれ黒髪」「白と黒」「八百万石に挑む男」「影の車」といった娯楽映画の小品佳作の話術の醍醐味を映画の専門家に丹念に聞き出してほしいという気持ちが抑えられません。
笠原和夫には「昭和の劇」という相応しい大著があるのに、橋本忍が新書では釣り合いが取れないよ。
- 作者: 村井淳志
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/08/01
- メディア: 新書
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