基本情報
- 出版社/メーカー: 株式会社ツイン
- 発売日: 2019/03/06
- メディア: Blu-ray
感想
■JFKが凶弾に倒れた後、懸案だった公民権法を実際に成立させたのは彼の副大統領で、ケネディ家からは嫌われていた南部出身のリンドン・B・ジョンソン大統領だったという史実を、そのまま映画化した作品。
■監督はロブ・ライナーなので、さすがに話術が巧みで面白く見せる。主演のウディ・ハレルソンが特殊メイクでジョンソン大統領に化けてみせるのも凄いのだが、その妻のジェニファー・ジェイソン・リーのそっくりぶりも凄いですわ。
■南部出身ながらなかなかの苦労人らしく、時代は変わるものだという認識に基づいて人種差別意識から距離を置くことができたその人間性は面白く描けているし、節目節目で弱気になってベッドで嫁さんに鼓舞されるあたりも話術も面白いので、ジョーイ・ハートストーンという脚本家は下手ではないのだ。
■しかし結局ジョンソン大統領の純粋な伝記映画に終始するのは、そもそも脚本家の意図がそうだったのだろうが、単純すぎるよね。確かに、ジョンソン大統領の国内政策の優秀さはよく分かったけど。それだけじゃツイストが足りない。政治的な、政策的な成功ではなく、人間味の部分でドラマを着地してほしかったなあ、惜しいなあという気がするのだ。