少年のお姉さん妄想に火を付けろ!『ペンギン・ハイウェイ』

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出典:eiga.com/movie/88780

基本情報

ペンギン・ハイウェイ ★★★☆
2018 スコープサイズ 119分 @APV
原作:森見登美彦 脚本:上田誠 音楽:阿部海太郎 監督:石田祐康

ペンギン・ハイウェイ Blu-ray スタンダードエディション

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2019/01/30
  • メディア: Blu-ray

感想

■ある日、街にペンギンが現れた。その謎を追う小学生たちは森の奥に隠された謎の物体に遭遇する。しかも、その異物たちや不思議現象は少年の憧れのお姉さんに繋がっているらしい。。。
■原作は森見登美彦の有名小説。未読。でもあのとぼけた森見タッチで、このお姉さん憧れのお話をやられたら、堪らんわなあ。原作小説読みたくなってくるよね。
■というのも、映画の胆である「お姉さん」の姿かたちや声や雰囲気といったものには、原作を読む読者の数だけ幅があるだろうからだ。個人的には「おっぱい」にはあまり興味がないのだが、実際、なかなか魅力的に描かれてはいるけれど、いやいや少年にとってあこがれのお姉さんは、もっとこうじゃないといけない、といった拘りを呼ぶ原作であってみれば、俺のお姉さんはこんなもんじゃないという不満や異議が出そうに思うのだ。いや、出たからどうというものでもないのだが。
■お話はファンタジーではあるが、かなりSF寄りで、原作は日本SF大賞を受賞しているくらいだから、難しいSF的な理屈(ギミック)も出てくるし、そもそも主人公の小学生は天性の理系少年なのだ。ペンギン出現の謎と、小川の源流を探る追求と、入ってはいけない森の奥の秘密、これらがゆったりと並行して進み、もつれ合い、という2時間の尺がある映画らしいじっくりとした展開で、丁寧に事件の展開を描いてゆく。その中で、昭和な雰囲気のある小学生たちの人間関係が自然と浮かび上がる。いささか類型的な部分も目に付くが、敢えての選択だろう。
■実際のところアクションやスペクタクルを狙った映画ではなく、情感を描いた映画である。そこに地味な努力を重ねた映画で、後半はお約束通り大人の介入や異変の拡大といったサスペンスもあるが、そこをアクロバティックに描いて燃えさせる映画ではない。むしろ、そうした大事件が過ぎ去ったあとのある別れの情景がこの映画の地味な眼目である。そして、丁寧な仕事でかなり上手く描かれていて、静かな感動を呼ぶ。あくまで控えめにさらっと描くタッチが好ましい。
■この感覚は懐かしいなと思ったら、あれですね、山崎貴のデビュー作『ジュブナイル』がまさにこんな感じでした。ああ、懐かしい。でも、絶対原作小説は読みたくなるよね!

ジュブナイル [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2000/12/22
  • メディア: DVD
■そしてお姉さん憧れ映画と言えば、決定的な名作『おもいでの夏』です。堪らんですよ。さらに幻の佳作『パーマネント・ブルー 真夏の恋』ですね。生きているうちに再見できるのだろうか。■製作はフジテレビジョン東宝KADOKAWAほか、制作はスタジオコロリド。

参考

いまならアマゾンプライムビデオで観られますよ!

ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ

  • 発売日: 2019/12/01
  • メディア: Prime Video
☟これがメイキング本ですね。ちょっと欲しい気がするなあ。
ペンギン・ハイウェイ 公式読本

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ペンギン・ハイウェイ 完全設定資料集

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/07/31
  • メディア: 単行本
☟これが原作小説ですね。絶対面白いよね。森見タッチのお姉さん描写に萌え狂うこと間違いなし。切なすぎてしばらく現実に復帰できない気がする。
ペンギン・ハイウェイ (角川つばさ文庫)

ペンギン・ハイウェイ (角川つばさ文庫)

☟まだ公式サイトが残っていますね。
penguin-highway.com