3:10 to Yuma
2007 スコープサイズ 112分
DVD
■逮捕された西部の無法者をユマ行の列車に乗せるたの護送チームに志願した牧場主だが、その道中は無法者の手下や先住民たちの襲撃が待っていた・・・
■というお話を、ジェームズ・マンゴールドが撮って評判になった一作。しかし、それほど良いとは思えない。いちばん胸にグサッとくるのは、クリスチャン・ベールが「俺は家族に誇るものが何もない」と述懐する場面で、この一言のためにこの映画は作られたといって過言でない名セリフ。全世界の男たちが心で血を流す鋭利すぎる台詞。
■しかし、朴訥な牧場主がクリスチャン・ベールでは立派過ぎるし、男前過ぎる。二枚目がやる役じゃない。それに、やたらとアップばかりで構成する映像設計は減点対象。せっかくの西部劇なのに雄大な情景が俳優の顔の背景のボケ足の部分にしか展開しないという映像の窮屈と単調さは率直によろしくない。こういう映画は、カリカリの硬質のパンフォーカスで撮ってもらわないと。
■1957年の『決断の3時10分』という映画のリメイクなんだけど、本作では父と息子のお話だったところが、夫と妻のお話になっているらしく、ラストには駅を出てゆく列車のシーンには雨が降るらしいので、オリジナル版の方が俄然気になってきた。
maricozy.hatenablog.jp
maricozy.hatenablog.jp