大いなる西部 ★★

THE BIG COUNTRY
1958 スコープサイズ 166分
NHKhi

大いなる西部 [DVD]
ウィリアム・ワイラーの映画なので多少期待していたのだが、長い長い、冗長に過ぎる。この程度のお話なら90分程度の普通の西部劇映画にできるはずだ。野蛮な西部の人間どもは水源を巡っていさかいを繰り返す偏狭時代遅れな人間たちで、東部の賢い男が貴重な水資源を独占すると、あっという間に自滅してしまいましたというお話。
■東部から来た男グレゴリー・ペックはある意味で死神として描かれ、乱暴だけれど純朴で免疫のない西部の男たちは、東部男の未知の毒気にやられて破滅してゆくという、いろいろな寓意を含んだ物語の骨格は面白いと思うのだが、語り口はあまりにもゆったりとし過ぎる。しかも西部ロケが、スケール感とスペクタクル感はふんだんに楽しめるものの、あまりに殺伐とした荒涼の地には、詩情というよりも、こんな不毛な土地に住まざるをえなかった移民たちへの悲哀を感じてしまう。まあ、それは西部劇に常に付きまとい、単純な娯楽として楽しめない原因となっているのだが、これは個人的な好悪の問題か。
■しかし、「大いなる西部」というより、「愚かなる西部」という風に見えてしまうのは、いかんのではないか。

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