《この本が読みたい!》『昭和演劇大全集』

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昭和演劇大全集

昭和演劇大全集

シリーズ記事の趣旨

唐突ですが、新シリーズ、《この本が読みたい!》が始まります。

このシリーズ記事の趣旨は、諸般の事情(単に懐が寂しいとか、在庫がないとか、既に絶版であるとか)でまだ購入してないし、読めていないけど、絶対読む価値があるので、いつかは読みたい、あるいは入手しておきたいと素直に思う本を紹介して、色んな意味で余裕のある読者のみなさまには先んじて入手して、読んでおいてもらおうじゃないかというものです。

読むまでも無く確実に値打ちある書籍を虚心坦懐に広く紹介するという、個人的な備忘も兼ねた(?)企画です。

お奨めする理由

今から十年くらい前に、NHK BSで『昭和演劇大全集』という番組が放映されていました。ご存知でしょうか。

昭和時代の演劇の名作をNHKアーカイブから発掘して放送するという、NHKにしかできない番組で、歌舞伎からアングラまで幅広く昭和の演劇シーンを深堀りする、それはそれは意義深い名番組だったのです。

劇作家で女優の高泉淳子東宝演劇出身の演劇評論家渡辺保に質問するというスタイルで毎回薀蓄が語られるのですが、渡辺保がねえ、もうホントに素晴らしいんですよ。上品で教養溢れる通人で紳士とは、コレ!この人!という存在感が抜群の説得力と好感を引き出す渡辺保の独壇場。諸般の事情で演劇本編の視聴は敬遠する場合も、渡辺保の解説だけは毎回観たものです。懐かしくも楽しい想い出です。

しかし、2007年4月から始まった番組が2009年3月に終了しました。正直、この番組が毎週放送されていた時期は、劇場に新作映画を見に行くよりも、昭和の名演劇を見ている方がよほど楽しかったものです。昭和演劇のドラマツルギーの濃さと演技の深みに触れると、新作映画の作劇なんて薄味すぎて観ていられなかったのでした。ホントに。

そして、数年後、番組が終了して落胆していたら、いつの間にかこんな本が出ていたのです。NHKの番組での二人のやり取りをそのまま文字起こしして採録したという奇跡の書です。ありえない宝物。座右の書にしたい。

まだ、読んでないけど、名著確定!

参考