ゴー!ゴー!若大将 ★★★

ゴー! ゴー! 若大将 [東宝DVDシネマファンクラブ]
ゴー!ゴー!若大将
1967 スコープサイズ 89分
BS11
脚本■田波靖男
撮影■斎藤孝雄 照明■下村一夫
美術■松山崇 音楽■広瀬健次郎 合成■松田博
監督■岩内克己

■シリーズ11作目は東宝映画と宝塚映画の合作という形で、撮影が斉藤孝雄だし、美術は松山崇という黒沢組を、何故か編成している。松山崇なんて大御所をなんで連れてきたのかは不明。いかにも何か裏事情がありそうな匂いがする。
■とはいえ、映画としてはなかなか見所が多くて楽しい一作。海外ロケはないものの、特に中盤の自動車部対抗ラリーの部分はシリーズ中でも出色で、がっしりと構えた綺麗な構図で、中部日本の様々な情景のなかで加山と江原のリラックスした、いかにも楽しげな快演が堪能できる。正直、このラリーだけで一本作ってほしかった気がするくらい上出来な部分だ。クライマックスは琵琶湖駅伝になり、このロケ撮影もさすがに大規模で昭和42年当時の琵琶湖岸の風景を満喫できる楽しさがあるし、ゴール直前の競り合いなど、ビシッとピントのあった望遠撮影など、磐石の撮影技術を見せ付ける。薄暮の中での歌唱シーンとか、鈴鹿サーキットでもマジックアワーの撮影だったり、何故か非常に撮影には凝っている。黒沢組の意地ということか?
加山雄三も30歳を迎え、さすがに大学生は厳しい年齢だが、まだギリギリ成立している。いかにも苦しい後の作品から遡って観ると、全然オッケーです。これぞ能天気な若大将です。