SPL
2005 ヴィスタサイズ 93分
DVD
■これ、香港映画らしい変に捻ったアクション映画で、思っていたものとは大幅に異なる。そもそも、ドニー・イェンは主役ではない。ドラマ上の主役はサイモン・ヤムですからね。まあ、敢えて言えば、豪華ダブル主役ということか。でも、映画の見せ場のアクションシーンは全てドニーさんが担当なので、ホントに変なバランスの映画なのだ。
■お話自体特に面白いこともなく、やはり見ものはドニー・イェンの体技ということになる。巨漢サモ・ハンも頑張るが、ドニーさんとウー・ジンの一騎打ちが何しろ最高。ナイフ対特殊警棒のやり取りが、ほんとに動体視力の限界を超えてやり取りされる。しかも、ハリウッド映画のようなめまぐるしい編集でごまかすのではなく、必要最小限のカット数で生々しい両者の気魄を撮りきっている。この凄さに比べれば、サモ・ハンとの対決は蛇足に思えるほどだ。
■しかし、ドニーさんって演技的にはどうなのか、いまだに腑に落ちないんだけど。アクションは超絶なのにアップになると気が抜けて見えるというのは、何とか解決できないのかなあ。