鍵泥棒のメソッド ★★★

鍵泥棒のメソッド (角川文庫)
鍵泥棒のメソッド
2012 ヴィスタサイズ 128分
ユナイテッドシネマ大津(SC5)
脚本■内田けんじ
撮影■佐光朗 照明■藤本賢一
美術■金勝浩一 音楽■田中ユウスケ
監督■内田けんじ

■『運命じゃない人』『アフター・スクール』がなかなか良かったので内田けんじの新作には期待していたのだが、ちょっと微妙な新作だなあ。まあ、基本的にトリッキーなお話ありきの人なので、人間が描けていないという批判を呼びやすいスタイルなのだが、本作はその欠点が大きく出てしまったようだ。
広末涼子がかなり可愛く撮れているのは褒めるべき部分だが、堺雅人は全く褒める気がしないし、香川照之は比較的演技を抑え目でぼろを出していない。しかし、堺雅人香川照之も正直食傷気味で、顔ぶれに新鮮さにが欠ける。
■内田けんじの一番の欠点はやくざを安易に設定しすぎる点にあり、お話ありきの世界観をうまく転がすために安直な設定を持ち込んでいる。こうした部分は大人の観客にはどうしても底の浅さを感じさせてしまう。本作は特に若者のためのトリッキーなコメディというパッケージの浅薄さが目に付いてしまった。
■でも、内田けんじは成熟すれば、ウッディ・アレンのような話術で見せる人間コメディが撮れるかもしれない人材なので、長い眼で応援したいと思う。

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