地の涯に生きるもの ★★

地の涯に生きるもの
1960 スコープサイズ 125分
NHKBS
原作■戸川幸夫 脚本■三枝睦明久松静児
撮影■遠藤精一 照明■山口偉治
美術■北猛夫 音楽■團伊玖磨
監督■久松静児

■森繁がプロダクションまで設立して製作した動物と人間をめぐる映像詩、となっていれば良かったのだろうが、結構無残な失敗作。まず脚本をなんでベテランに頼まないのか首をひねる。こうした原作でもベテランライターならもう少し映画らしく構築してくれたはずだが、全くいいところが無い。

■知床ロケと東宝ステージ撮影とのつなぎ合わせもなかなか微妙で、木村大作みたいなキャメラマンであればほとんどロケ撮影で敢行しただろうが、非常に中途半端な印象だ。森繁の演技も、いつもより雑だし、年代記ものなのに、各エピソードが全く心に響かない。何がしたかったのかなあ、森繁は。なんで森繁が戸川幸夫なのか、謎ばかりだ。

© 1998-2024 まり☆こうじ