
- 作者: 春日太一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/01/01
- メディア: 新書
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■大映京都撮影所は大映倒産後労組が管理していたので勝プロが安く使えたといったトリビアも興味津々で、勝新の出世作「不知火検校」の実質的なキャメラは相坂操一ではなく、チーフ助手だった森田富士郎だったというのも、ビックリ。ヌーベルバーグに影響されて手持ちキャメラを試したというのも、なかなか。森田富士郎は「大魔神」の特撮で一気に名を上げた技術志向の強い理系のキャメラマンだが、勝新とか五社英雄といった普通の神経では付き合いきれない曲者監督と何故か相性がいい不思議な人なのだが、その人間性にも興味は尽きない。さすがに、もう新作は撮ってくれないだろうが。