ローグ アサシン ★★★

WAR
2007 スコープサイズ 103分
ユナイテッドシネマ大津(SC6)

ローグ アサシン [Blu-ray] ”サンフランシスコ。FBI捜査官クロフォードは、悪名高い伝説の殺し屋ローグを追い詰めていたが、その後、相棒トムとその家族を惨殺されてしまう。3年後、街ではチャイニーズ・マフィアと日系ヤクザの抗争が激化していた。そんな中、それまで姿をくらましていたローグが現われ、またしてもクロフォードを翻弄していく”・・・
 ということで、粗筋はallcinemaの引用でほぼ間違いない。ジェット・リージェイソン・ステイサムが共演し、雌雄を決するアクション篇だが、アクション大作ではなく、気の利いたB級アクションだ。監督のフィリップ・G・アトウェルは知らない男だが、アクション演出は「クローサー」や「DOA/デッド・オア・アライブ」の監督を務めたコリー・ユンが手掛けている。
 物語は「フェイス/オフ」並みに漫画調で、ヤクザ街の日系ヤクザ達の描写も、狙っているのかもしれないが、あまりのトンチンカンぶりに失笑を禁じえないが、もともと荒唐無稽なタッチのヤクザ映画を目指しているはずなので、ぜんぜんこれでいいのだ。
 ジェット・リーはお得意のカンフーを封印して、ガンアクションや石橋凌とのチャンバラに力点が置かれているのだが、正直なところアクション面では肩透かし。唯一、血まみれの中華風チャンバラシーンはVFXの威力もあり見ごたえがある。日本刀が上腕部にギリギリと食い込む場面など、伊藤大輔の「幕末」の残酷剣戟を想起させる。この演出は日本の時代劇でも積極的に真似しておくべきだ。東映橋本一あたりがその候補に相応しいと思うのだが。
 チャイニーズ・マフィアと日系ヤクザを噛み合わせて共倒れを誘う作戦はアクション映画の王道で少々退屈だが、ちょっと我慢して観ていると後半にツイストの効い小気味よい展開が用意されている。あまり詳しく書くと察しがついてしまうだろうが、B級アクション映画としては悠に合格点だ。
 ただし、ラストの決着のシーンの作劇に冴えがないのは頂けない。せっかくの捻りが男と男の訣別に十分な叙情を残していない。