主権とは、殺すことができる権利だそうです!かなり物騒な、西谷修著『戦争とは何だろうか』

■やっぱり、ちくまプリマー新書は読みやすくていいですね。もちろんジュニア向けだけど、むしろシニア向けじゃないかという気さえする。

「主権というのは、内にむけても外に向けても、「殺す」ことができる権利だということです」

■筆者は「主権」をそう定義します。時代を下ると、主権者もさすがに死刑とか野蛮だろうと廃止の動きに出ますが。究極的にはそういう性質を持っている。「主権」て、実はかなりヤバいものらしいけど、わたしも持ってます!

日本には義勇兵の歴史がない

■日本では、明治期に近代化してすぐに徴兵制が敷かれて、無理やり「血税」として兵役が強制されたわけですね。主権者として自分の意思で「国家」を守るために戦うとか、そういう経験を経なかったという特色がある。

第二次世界大戦はあらかじめわかってやった総力戦

第一次大戦の終わり方から、次もあるよなと世界は予期したそうです。その時のために、事前に備えたと。そして、よりひどい総力戦に突入した。アホか?という現実。所詮人間のやることだからな。人間の考えること、できることは、その程度のものだと思っておく必要がある。

冷戦に勝ち残った超大国アメリカが一元化した世界の秩序維持のために警察官役を果たすという考えが生まれた

■そもそもアメリカは孤立主義の国だったので、世界全体の秩序維持はわしに任せんかい!なんて、あくまで例外的な考え方で、冷戦後の比較的最近言い出したことですね。そういえば、そうだった。そんなに昔から警察官やってるわけじゃない。

■めんどくさいから、やっぱりや~めたと言い出したのが、今。もともとそんな国だから、昔に戻るだけ。

■とはいえ、何事によらず激変は避けるべきで、やめるならやめるで、責任を果たしつつ、段階的に、穏便に進めないと混乱が生じる。それが今。

テロとの戦争が「非人間」カテゴリーを生んだ

■「てめえら人間じゃねえや! 叩っ斬ってやる!」

破れ傘刀舟先生もそう言いました。絶対悪はもはや「人間」ではない。でも「人権」に対する認識が高まった現代において、かなり乱暴な考え方ですね。

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