サイン ★★★☆

Signs
2002 ヴィスタサイズ 106分
DVD

■封切り以来、久しぶりの再見だが、いやあ、面白いじゃないか。近年ではシャマランといえば半笑いでいなされるトンデモ監督という感じだが、初期の作品はホントに凄い演出見せますから、バカにできる資格のある映画人が世界に一体何人いるか?ってなもんですよ。

■タク・フジモトの撮影が秀逸で明らかに映画の格式を上げているし、ジェームズ・ニュートン・ハワードの音楽も明確なメロディとリズムを聞かせて、映画の雰囲気を決定付けているが、物語の世界観や哲学や人物描写やサスペンス描写や恐怖描写は、明確にシャマランによるものだ。ヒッチコックやジョージ・A・ロメロといった先人たちに倣いながら、完全に自分自身のものにしており、そこが凡百の模倣者との違いだ。

■運命の夜に、メル・ギブソンが子供たちに、子供たちのうまれた頃の祝福された様子を語って聞かせる場面は改めて観ると非常に上手く撮られていて感動的だし、なんと特典映像にはカットされた、ホアキン・フェニックスにも同様に弟が幼かった頃の思い出を語って聞かせる場面が収録されていて、実はこの場面も非常に卓越した演出ぶりなのだ。シャマランは世界観が独特なので隙が多くバカにもされやすいのだが、その演技作りや画面作りの上手さは誰にも真似できない演出術に昇華している。そのことを軽んじてはいけない。


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