レオパルドマン 豹男 ★★★

The Leopard Man
1943 スタンダードサイズ 66分
LD

■昔々輸入LDBOXを買っていたのだが、やっと観た本作。ヴァル・リュートン製作の雰囲気抜群のサスペンス映画。『キャット・ピープル』と違って、ホラーではないので、豹男は登場しませんよ。それでも秀逸なショック演出やモノクロの陰影を生かした独特のムードは健在。なにしろ監督はジャック・ターナーですから。
■ニューメキシコの小さな町を舞台にエキゾティックな登場人物や習俗をふんだんに盛り込み、言ってしまえばサイコサスペンスを、怪奇映画的なムードで包み込む。逃げ出した豹が起こした第一の殺人、そして第二、第三の殺人が・・・しかし、それは本当に豹の仕業なのか？という単純なお話を小道具や秀逸な音響効果で豊かなディテールで彩った小品。でも、まあお話の寓意にコクが少ないので、傑作というほどではないしなあ。