『13のショック』

13のショック (異色作家短篇集)

13のショック (異色作家短篇集)

■翻訳はあまり良いとは思わないのだが、「顔」「天衣無縫」「死の宇宙船」「種子まく男」などは、さすがに凄いと感じる。「天衣無縫」は邦題が悪いのだが、傑作だと思う。いかにもミステリーゾーン的だが、映像化されているのだろうか。
■「種子まく男」は実に嫌なお話だが、人間の悪意に関して普遍的なリアリティがある。「陰謀者の群れ」も興味深いのだが、SFでも怪奇小説でもなく、統合失調症の妄想をそのまま描いた普通の小説に見える。

© 1998-2024 まり☆こうじ