紙屋悦子の青春 ★★★☆

紙屋悦子の青春
2006 ヴィスタサイズ 111分
DVD
原作■松田正隆 脚本■黒木和雄、山田英樹
撮影■川上皓市 照明■尾下栄治
美術監督木村威夫 音楽■松村禎三
監督■黒木和雄

黒木和雄の遺作となった本作は、表現スタイルを一変し、フィックスの長廻しを基調として、淡々と太平洋戦争末期のある一家の姿を回想する。

■主演の原田知世永瀬正敏よりも、小林薫の妻役で、大ベテランの小林薫と堂々と渡り合う本上まなみの存在感が凄い。先日の「幸福のスイッチ」でも見事な助演を見せていたが、随分と演技派に成長したものだ。結婚後は女優よりもタレント業に力を入れているのかと思いきや、正純派(?)のベテラン女優に変貌していたのだ。

■非常に地味な映画だが、黒木和雄は遺作に至るまで進化し続けたことに驚かされた。

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