クレージー作戦 くたばれ！無責任 ★★★

クレージー作戦　くたばれ！無責任
1963　スコープサイズ 92分
BS2録画
脚本■田波靖男
撮影■遠藤精一　照明■大野晨一
美術■小川一男　音楽■広瀬健次郎
監督■坪島　孝

　ＮＨＫＢＳ２の植木等追悼特集。クレージー作戦シリーズ第２弾。監督は古澤憲吾ではなく、坪島孝で、植木等は気弱な無気力なサラリーマンという設定で、無責任シリーズに対するアンチテーゼを堂々と繰り広げる佳作。
　新商品ハッスルコーラを飲んだ植木等がモーレツサラリーマンに生まれ変るという寓話で、ハッスルコーラを子会社としてクレージーの面々に任せながら、業績が起動に乗るや、本社に吸収しようとする会社の方針に反旗を翻すラストが爽やかな感動をもたらす。植木等のキャラクターの超絶さでは古澤憲吾の無責任シリーズに譲るが、ウェルメイドな作劇が素直に生かされるのは坪島孝の持ち味だ。
　下ネタ満載なのも東宝には珍しく、東野英治郎がハッスルコーラの（プラセボ）効果で、ギンギンになって身悶える珍妙な場面は趣深いものがある。