チャウ・シンチーのコテコテギャグ

カンフー・ハッスル」を観て来ましたが、「少林サッカー」とはかなり趣を異にする映画で、コテコテの泥臭いコメディとしての要素が減っているのが残念でした。

 最近、「詩人の大冒険」や「0061北京より愛をこめて!?」などの旧作を見ているので、これでもかというベタなギャグの釣瓶うちと、チャウ・シンチー自身の発する上品さのギャップが娯楽映画の奥行きの深さを思い出せてくれて斬新だったのですが、チャウ・シンチーはもうこうしたベタな世界へは戻って来てくれないのでしょうか。

 なんだか鈴木則文のトラック野郎シリーズのコテコテのギャグが懐かしく思い出される今日この頃です。破天荒な映画が減ったのは程度の差こそあれ観客がオタク化して小賢しくなりすぎたためだと感じるのは私だけでしょうか。

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