おれの神話は自分で作る!諸星大二郎著『マッドメン 完全版』

マッドメン

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■ニューギニアの秘境に伝わる神話と、日本神話や創世記の伝説が重なりあうという諸星大二郎ならではの壮大な世界観が堪能できる傑作。なぜか今まで読んでいなかった。

■第1話は1975年の作だと言うから、月刊OUTで「真夜中の会合」とか書いている時期より前から始まっていたのだ。改めて凄いな。---と思ったら、実は、諸星大二郎の不思議漫画Part.3として1973年11月に制作されたものらしい。知らなかったよ。。。

■主人公波子の父親は人類学者でニューギニアでガワン族のフィールドワークをしていたけど、本当に彼らの文化の秘密を理解するためにはと思い詰めて、現地人との間に隠し子コドワを作ってしまうという、えげつないマッドな設定がさらっと語られて、波子もそんなに気にしてないのが、昭和テイスト?ゆえに、異母きょうだいのお話で、イザナミとイザナギをモチーフとしている。
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■1話で、波子の家にニューギニアの奥地から海を渡って守護神ン・バギが登場して、その絵柄が完全に怪獣だし、悪魔的なので、大満足です。その後も、日本とニューギニア奥地が適宜イケイケで繋がるので、油断なりませんよ。ニューギニアの秘境オンゴロと淡路島が、当然のように繋がりますよ。総合商社の石油開発の顛末とかも、最高ですね。

■世界が生まれ直す(!)とか、大いなる者(当然巨人!)とか、その漂い来たる地底の海の彼方とか、趣向の面白さというか、浪漫の広さと深さでは群を抜きますね。その後、当然のようにクトゥルフ神話に接近するのも分かりますね。そしていろんなところに影響を及ぼし続けてきた。「新世紀エヴァンゲリオン」はまさにそう。

■ピジン語(ピジンイングリッシュ)とか、カーゴカルトとか、全く知らなかったので新鮮でしたね。民俗学、おもろいなあ。というか、諸星大二郎の目の付け所がユニークなんだろうね。

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