ソーシャル・ネットワーク ★★★

THE SOCIAL NETWORK
2010 スコープサイズ 120分
Tジョイ京都(SC2)

■2時間、ものすごいスピードでみんながしゃべり倒すというとても疲れる映画。今回は吹き替え版で鑑賞したが、字幕では情報量が極端に少なくなるのではないか。興味深い素材を扱った実録映画なので、退屈はしないが、もうすこしメリハリをつけないと感動には至らないよ。ドラマとしては、マーク・ザッカーバーグという主人公の人間性に十分に迫っていないし、唯一の親友エドゥアルドとの仲たがいも、ドラマ的にはいまひとつ響かない。

アーロン・ソーキンの脚本の作りが、古典的なドラマツルギーと異なっているということかもしれないが、正直、途中から主人公の存在感が薄くなり、かといって、ショーン・パーカーとかウィンクルボス兄弟のドラマが厚くなるかといえば、そうでもなく、イベントは次々と起こるが、各キャラクターの人間性への考察が薄い気がするのだ。前々作「ゾディアック」といい、デビッド・フィンチャーとは相性が悪いようだ。

■撮影はデジタルビデオキャメラのレッドで行われている。東映戦隊シリーズでも使用されているくらいで、安いシステムらしいが、こうしたスタイルの映画ではほとんどフィルムと区別はつかない。おまけに、上映もDLP上映なのだ。

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