■去年の第一作には実話怪談からファンタジー、不思議小説、奇想小説という幅広さがあり、バラエティの広さの中にも、”怖さ”という”怪談”の芯が通っていたが、今年のてのひら怪談は”怖さ”の突出点が全く無い。前作にはいくつかピリッと恐怖の効いた怪談があり、気分を引き締めてくれたが、今回は中途半端な文芸調が目に付き、全体に薄味だ。唯一記憶に残るのは、ヒモロギヒロシのギャグ掌編というのは困ったことだ。
![([か]2-2)てのひら怪談 己丑 (ポプラ文庫) ([か]2-2)てのひら怪談 己丑 (ポプラ文庫)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/414QeZNVXSL._SL160_.jpg)
- 作者: 加門七海,東雅夫,福澤徹三
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2009/06/10
- メディア: 文庫
- クリック: 10回
- この商品を含むブログ (8件) を見る