ランダウン　★★★ - まり☆こうじの映画辺境日記

ザ・ロック

THE RUNDOWN
2003 スコープサイズ 104分
DVD

■ザ・ロック主演のコメディ・アクション・アドベンチャー痛快作。脚本は大幅にアバウトで、監督のピーター・バークも気楽に楽しみながら撮っているようだ。とはいえ、敵役にはクリストファー・ウォーケンを据えているので、彼の台詞だけ妙に凝っているあたりも楽しい。

■アマゾンロケのはずがハワイロケに変更され、ＶＦＸもかなり安手というＢ級ぶりだが、ワイヤーアクションを取り入れたアクション場面の演出はなかなか充実しており、特に中盤の現地抵抗軍の兵士たちとの対決場面は秀逸。香港映画テイストの体技を十分に見せ、しかもここぞという瞬間はスローモーションでじっくりと見せるという正しいメリハリの利いた演出は素晴らしい。その前の酒場での対決シーンも、コミカルなアクションのメリハリのつけ方は見事だ。

■それらに比べるとクライマックスのアクションは今ひとつ新味がなく、スペクタクルに偏るため散漫だ。シュワ知事が特別出演していることからも分かるとおり、８０年代筋肉アクション映画の復活を狙った映画だが、その意図は十分に果たしている。