鈴本演芸場に行ってきたよ

■演芸場というところに初めて行ってみたのだが、意外に活況があって、東京で落語が愛されている実感がよくわかった。平日の昼席なのにほとんど満席なので、演者も驚いていたくらいだ。
■関西ではなかなかお目にかかれない珍しい落語家たちが新鮮で、特に代打で登場した川柳川柳の80歳とは思えないとぼけた漫談(と歌唱)に驚き、三味線漫談の柳家紫文長谷川平蔵ネタを初めて聞いて呆気にとられた。全く未知の芸風だ。けだるく登場した柳家喜多八は、あれが芸風らしく、一見やる気のない感じで枕を語って、酔っ払いネタ(タイトルは不明)に入ると、実に正統派な落語らしい落語でありました。
■さいごは桃月庵白酒の「佐々木政談」で、坊主頭のガキ大将風の外見なので、とんちのきく小僧が主役のこのネタは、確かにぴったりですね。特捜検事の証拠FD改竄の時事ネタも枕と噺に織り込んで、さすがに生ものの寄席の愉しさですな。

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