ピーター・ジャクソンの「キング・コング」の製作と同時に、公式HPに載せるために別働隊が撮り貯めた1編4分ほどのリポートを集約した4時間に迫るメイキング映像集。
欧米人らしいどこまで本気でどこまでギャグか判別しねる演出もあるが、大作映画撮影の貴重なスタッフワークを知ることができる。髑髏島はジャングルのロケなど無く、ほとんどがニュージーランドのステージや空き地に造営した部分セットで撮影され、背景は膨大なミニチュアショットやマット画で構成されていたのだ。実際、ミニチュアセットが舞台背景として多用され、1400カット撮ったというコメントが記録されているから、最終的にはもっと多かったのだろう。しかも、ミニチュアの樹木の風に揺らぐ枝の様子をリアルに表現するため、枝に釣りの錘をつけて、ゆっくり動くように工夫するという、日本ではあまり聞いたことのないテクニックも駆使されている。ただし、VFXのメイキングは非常に少ないので、そうしたマニアには物足りないだろうし、もっとそこに特化したメイキングが欲しい所だ。
でも、このDVDを見るとなぜかアンディ・サーキスのファンになってしまうから不思議だね。