■草野唯雄の「怪音」という怪奇猟奇ミステリーの短編がありましてね。角川文庫の『罠』という短編集に入っているようです。もともとは、昭和47年の作。
■さすがに、これは持っていないので、別のアンソロジーで読みました。中島河太郎編『怪奇傑作選 血染めの怨霊』(@ビッグバードノベルス)というやつ。これも、今じゃ売ってないか。香山滋、朝山蜻一、丘美丈二郎などなど、なかなか充実したアンソロジーなのだ。もともと丘美丈二郎の『佐門谷』が読みたくて買った気がする。
朝山蜻一は変態小説が有名ですね。実は、国立国会図書館のデジタルコレクションでも読めるんです!丘美丈二郎の「佐門谷」は、いまこれで読めるようになってます。いまや、国立国会図書館のデジタルコレクションでも読めます!このアンソロジーじゃないけど。それまでは、これで読むことができた。このシリーズも欲しいけどなあ。■妻が蒸発し、その後謎の深夜に謎の怪音(強烈な打撃音と、うめき声のような)が続き、お手伝いさんも逃げ出した屋敷。警察は介入できない怪奇事件に主人公のルポライターが介入する。。。
■まあ、なんとなく展開は予想できる気はしますが、草野唯雄らしい無駄なお色気展開(発表した雑誌の基調)も昭和テイストだけど、合理的な(だけど夢のない)謎解きと、その後の右斜め上を滑空する妙にグロテスクな奇妙な趣向で、いかに作者らしいテイストだし、今読むとその残酷趣味が際立って、なんだか珍味だ。これ、昔読んでいるはずだけど、全く忘れてたし、夢中で読みましたよ。どんな酷いことが起こるのか?これはちょっと想像を絶する。どんな発想してるんだろう。
■草野唯雄は最近すっかり忘れられた作家だけど、きっと日下三蔵が新しいアンソロジーを企画しているだろう。再評価される日が近い気がする。これ、当たりそうな予言。



