おかあちゃんに任しとき!主婦の勘と手料理で哀しい犯罪を炙り出す『犯罪の女王』

犯罪の女王 [DVD]

犯罪の女王 [DVD]

基本情報

犯罪の女王 ★★★
2016 スコープサイズ 104分 @APV

感想

■司法試験受験生の息子が法外な水道料金を請求された!ハフッ(鼻息)何かおかしい!そう睨んだおっかさんが受験生アパートに押し掛けると、強引に捜査を開始。アパートの住人が姿を消していることを聞きこむと、隣の部屋の住人が怪しいとにらんで。。。

■パク・ジヨン演じる田舎のおばさんが都会に出てきて年季の入った「おばさんテク」を駆使して受験アパートで起こった犯罪をあぶり出すコミカルなスリラー。とにかく、主人公のおばちゃんの魅力で見せる映画。犯罪じたいは捻りが無くて、本当はクライマックスにもうひとひねり必要なのだが、おばちゃんと息子の情話として話を落とす。まるで『京都地検の女』の鶴丸あやのような「ずうずうしさ」と「主婦の勘」を武器にアパートの若者たちを手なずけていくさまが痛快に面白い。

■パク・ジヨンの若くはないけど、ぱっと見、小奇麗なおばちゃんという風情がいい塩梅。もっとセクシー方向に振るのかと思いきや、アパートの若い男女のおっかさんという立ち位置を貫く。本能的に手料理を作りだすと、若者の心をがっちりキャッチしてしまうあたりはさすがの年季。おばちゃんの本領発揮。観ていて、癒されますなあ。

■テーマ的には過酷な受験戦争である司法試験によって人生を外れてゆく者たちに心を寄せているので、犯人像もはあくまでシリアスなのだが、なんだかお気楽なラストを迎える。そもそもあの息子、大切なものを忘れてなかったか?