基本情報
不良番長 ★★★
1968 スコープサイズ 89分 @DVD
企画:吉田達、矢部恒 脚本:松本功、山本英明 撮影:山沢義一 照明:銀屋謙蔵 美術:藤田博 音楽:八木正生 監督:野田幸男
感想
■そもそも不良番長シリーズ第1作で、シリーズ立ち上げなのに、夏珠美(新人)が死ぬという謎展開。しかも、その後ぬけぬけと再登場するというさらに謎展開で、出たとこ勝負の東映B級ラインのいい加減さを見せつける。普通に考えれば、あれは幽霊で、だから梅宮辰夫も死んでいて、死後の道行的なラストだと思うけど、東映にはそんな高尚な(?)趣向はないので、あくまで適当に作ったのだろう。
■低予算のB面映画だけど、妙に配役が豪華なのが東映で、渡辺文雄、石山健二郎、南原宏治、丹波哲郎まで登場して、顔ぶれはA面映画。野田監督のデビュー作なので、丹波哲郎は御祝儀で出てくれたのだろう。
■なにしろ、梅宮愚連隊には大原麗子が最初からいて、男どものスケコマシ(=ほぼ強姦ですよ)をニヤニヤ眺めていて、お話の途中でいつの間にか消えているという謎展開。なんのために出てきたのか?任侠ヤクザの親分の娘役で恭しく登場する夏珠美は、妙に貫禄があって、新人離れしている。山沢義一の撮影は、東映映画よりもちょっと日活映画寄りで、手持ちとズームは控えて、構えた画角で、舞台背景となる情景や町並みごと人物を捉えようとする。1968年の新宿駅付近のロケもその成果だ。そこは地味に美点だと思う。
■30歳を前にして独立独歩な愚連隊で気ままに暮らす軽佻浮薄な梅宮に、関西の大組織(山口組ですね)に入って、まるでサラリーマンとなった南原が対峙して、いい歳なんだからお前もこっちへ来いよと誘う構図は、さすがにうまくできていて、ついつい感情移入してしまう。そこはさすがに外さないよね、東映映画。梅宮愚連隊にはジョー山中もいれば、克美しげるもいて、克美しげるのチンピラ演技が妙に巧いので驚く。専業の役者かと思ったよ。
参考
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