全く冴えない、シリーズ第25作『新座頭市物語 笠間の血祭り』

基本情報

座頭市物語 笠間の血祭り ★
1973 スコープサイズ 88分 @BS12
企画:久保寺生郎 脚本:服部佳子 撮影:牧浦地志 照明:斉藤省三 美術:太田誠一 音楽:伊福部昭 監督:安田公義

感想

座頭市の昭和シリーズの最終作で、脚本は大映でもなかなかの傑作を書いた服部佳子(服部佳)だけど、相当に薄味でグダグダ、スタッフにも意欲が感じられない大凡作となった。米俵の中から座頭市が飛び出すクライマックスなども、さすがに失笑を誘う。

■勝プロ製作で東宝配給なので配役は豪華(とはいえ、岡田英次佐藤慶、土屋嘉男くらいか)だけど、とにかくお話が冴えないし、人物造形も類型的で、全く良いところがない。せっかく座頭市が生まれ故郷に帰ってきたという設定なのに、全然ドラマに発展がない。時代を反映してヒッピーグループが絡むのはユニークだけど、ちっとも劇的に効果がない。横山リエ、岸部シロー、朝比奈尚行といった面々は悪くないのに。

座頭市にしては珍しく流血が多いのも特徴で、子連れ狼の影響だろうけど、併映が『桜の代紋』だったので、流血成分を引き受けたのだろうな。

■ちなみに、リマスターの状態がちょっと微妙で、ピカピカに綺麗だけど、暗部が暗すぎる。大映京都のいつものルックに比べても黒みが多すぎて、全体に影絵みたいな異様なルックになっている。これは明らかにパラメーターの調整がおかしいと思うぞ。


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