■肝心の主人公はほぼ姿を消して、悪の天才(自称)ロックが主演という斬新さ。富豪の大西(上田吉二郎)夫婦を謀殺するし、下田刑事(岩下浩)までバンパイヤを使って暗殺してしまう驚愕展開。。。子ども番組なのに、凶悪すぎ。しかも、バンパイヤ委員会東京支部と協力関係を結び、巨大財閥にのし上がってゆくが、その真の目的は?
■なかなかえげつない展開で、10話「ロック対ルリ子」(脚本:藤波敏郎 監督:まふねてい)にはトッペイもチッペイも登場しないという事態に。まふねていの演出はまるで昔の8ミリの自主映画のようなキャメラワークで、キャメラ持って嬉しくて仕方ない映画小僧みたいな作風。誇張なしにそんな感じなので、愉快だけど、スタイルとしては完成していない。特に照明はひどくて、ホントに素人みたい。でも同回には上田吉二郎や渡辺文雄が単なる亡霊(幻影)だけの役(台詞なし)で登場するから、そちらは贅沢なもんだな。
■この頃から、人間の顔だけが動物に変貌する合成カットが頻出するけど、原作漫画に忠実とは言え、さすがに厳しい。そして12話「夢の国は魔物の国」(脚本:久谷新 監督:まふねてい)では、アルタミヤの駐日大使がバンパイヤであることが判明するから、一気に世界規模にスケールアップなのだ。そんなに風呂敷広げて大丈夫?
■ちなみに、このあたりを書いている脚本の久谷新という人は、他に実績がないので、誰かの変名だろうなあ。まさか16話でいきなり監督として登場する東映の松田寛夫のことではないか??
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