原作:井上荒野 脚本&ディレクター:大九明子 撮影:中村夏葉 照明:常 良男 美術:安藤真人 音楽:侘美秀俊
■幼馴染の照子(風吹ジュン)と留依(夏木マリ)がもやもやするシニアの現実から逃げ出して、八ヶ岳の他人の別荘を勝手に根城にして、地元の人々と仲良くなりながら、人生の次のステップを模索し始める。。。
■かなりの傑作だった通称『かぞかぞ』に続いて大九明子がNHKで撮った原作もののドラマで、『かぞかぞ』みたいに自在に変な演出とか編集はしてなくて、比較的おとなしい。コメディ要素は控えめだ。なにしろ主演が風吹ジュンと夏木マリだから、あまり変なことやると現場で怒り出すかもだな。リドリー・スコットの『テルマ&ルイーズ』を下敷きにしたドラマだけど、いまだに映画観てないや。テヘペロ。
■でも『かぞかぞ』から大注目の若手女優、福地桃子も重要な役で登場するし、「瀬尾さん」こと岡野陽一とか、大九明子組のレギュラーキャラが登場するし、由紀さおりは『団地のふたり』からのスピンオフ?で、まるで謎の妖精のようだし、夏木マリが、昔捨てた娘とその子に再会するのがクライマックスになるけど、ベタベタしなくて良かったよ。夏木マリのカリー屋での歌唱シーンが見せ場で、まあ贅沢なものですね。タイアップじゃなくて、劇中音楽に金かけるのはNHKならでは(?)だね。
■最終回の第8話は舞台を長崎に移して、なんと主演の二人は脇に回り、藤崎ゆみあという若手の注目株が主演という異色の構成だけど、これは原作通りらしい。驚いたけどね。シニアの最後のあがきが、若者の人生の決断の後押しをする。シニア女子の冒険は、確実に世代を超えたのだ。痛快な秀作。

