さすがに有意義でお腹いっぱい!でも構成法については異議もある『シナリオ・センター式 物語のつくり方』

■シナリオ・センターメソッドによるシナリオ、小説の企画開発と具体的な書き方のノウハウ集ですが、さすがに長年の蓄積が濃いので、付箋だらけになりました。。。

■ただ、構成の建て方については少し違和感があり、「起承転結」の構成で、「起」「転」「結」はとても短く、「特」に結は一瞬で、ほとんどは「承」になり、「承」は「中箱」を5つくらい用意するという考え方です。つまり、主人公が困る状況(葛藤)を5つ用意して、その強度を徐々に強めていくという構成法です。

■「承」の部分が難しいところで、いかにダレないように興味と感情移入を維持するかが一般的に言われる腕の見せどころですが、これをある意味並列的に考えるのは、少し違和感を感じます。まあ、でも質的な転換は「転」で描くので、「承」はある意味、並列的な(もちろん団子の串刺しではダメ)構成でいいのかもしれないけど。

■多分、「承」の構成については、シド・フィールドととかブレイク・スナイダーの構成法が役に立つと思う。ミッドポイントは確実に存在すると思うな。とすれば、ミッドポイント(これで「中箱」1つ)を中心に前後に2つずつの「中箱」を用意することになるのかな?

■ちなみに『映画脚本の教科書 プロが教えるシナリオのコツ』では、意訳すれば、「承」はいらない、変化のプロセスは省略でても成立すると提言しています。これ、実はかなり凄いこと言ってると思います。でも観客の心理操作という面からいえば、一定の合理性があると思います。変化のプロセスは直接描かず、観客の想像に委ねて、観客の脳内でドラマを補完させるという高等テクニックです。
maricozy.hatenablog.jp

■主人公の性格設定で、「◯◯すぎる性格」という考え方はなるほどなあと感じるし、「転」から逆算して、主人公の反対の状態を最初に描くと、変化(ドラマ)が描けるといったメソッドも有意義だね。実際、そうですよね。あと、シーンの書き方で、登場人物に別々のことをさせるとセリフに変化が出て、ありきたりなセリフを避けることができるというメソッドも有効ですね。たしかに、プロが上手く使いこなすやつですね。芝居が書けるというやつですね(違うか?)。

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