基本情報
Cheyenne Autumn ★★★
1964 スコープサイズ 153分 @NHKBS
感想
■19世紀末、居留地(オクラホマ)に強制移住させられたシャイアン族は、政府の対応が不誠実(白人は嘘つき)だとして、居留地を出て故郷のイエローストーン(ワイオミング)への長い旅を始める。政府の討伐隊の追跡や、飢餓のため、旅は過酷なものだった。。。
■さすがにNHKなのでピカピカの放送原盤で、70㍉撮影の効果は絶大。雄大なロケ撮影でパンフォーカス、カリカリに細部の再現された映像は、それだけで見もの。ただ、シャイアンの族長と内務長官の対面する大事な場面で、しょぼいスクリーン・プロセスになるのはいただけないなあ。E・G・ロビンソンがロケに参加できなかったのだろうけど、さすがに勿体ないなあ。他にも作画合成や陸蒸気のミニチュアワークなどもあるけど、精度はイマイチだ。
■まあ、「北部シャイアンの脱出」を描いた原作もあることなので、いかにも作ったようなドラマ性は追求せず、いわば悠々と、淡々と史実を追う。シャイアン族の接近に恐怖したダッジ・シティでちょっとしたパニックになる場面だけがコミカルに描かれ、ワイアットアープやドク・ホリデーが登場するけど、いわば幕間の寸劇程度の扱い。それはそれで楽しいけど。
■同時に、シャイアンとの小競り合いの犠牲者が、マスコミの煽りでどんどん過大に広まるあたりの史実も描かれる。それは、先住民を差別して虐げてきたという自意識の後ろ暗さからくるものだろう。関東大震災のときの朝鮮人虐殺と同じ心理だろう。
■アーチャー大尉が、シャイアン族のロビンソン砦での残酷な待遇(政府命令)の改善を内務長官に直訴する場面なんて、『緋牡丹博徒 お命戴きます』と同じだね。その結果、内務長官が直々に話を聴きに最前線に来るけど、このあたりはどこまで史実なのか、よく分からない。
■ジョン・フォードの大作なのに、ソフトが出ていないのは、単に人気がないから?地味すぎるから?実際、150分映画にしては、娯楽味は少ないからなあ。