AIの書くシナリオはざっくり何点くらいなのか?

■ChatGPT(無料版)を使って、AIにシナリオを書かせる実験を、このところ展開中ですが、AIはどこまでできる子なのでしょうか。これまでの実験を元にイメージを報告しておきましょう。現在はChatGPT4.oが無料で使えて、でも一定の負荷を超えると3.5にダウングレードする仕様のようです。

■例えば、映画では橋本忍新藤兼人木下恵介水木洋子依田義賢といった大御所、テレビでは山田太一倉本聰早坂暁市川森一坂元裕二(異論あり?)、渡辺あや(大丈夫ですか?)などの天才クラスを90点以上レベルとしましょうか。そうすると、いわゆるテレビの「定食ドラマ」、お仕事ドラマ、2時間サスペンス、メロドラマ、時代劇、ラブコメ(死語?)などは、70-80点前後でしょう。これが一般的なプロレベル。それでも素人がひょいひょいと書けるレベルではない。当たり前。

■それが、AIを使えばどうか?大石静AIの書いた企画書を読んだけど全然ヌルかったと言いました(さもありなん)。実際にAIを使って、素人なりにシノプシスや脚本を開発した実感からいえば、40-50点レベルというところでしょう。素人が頑張って書いたところで、20-30点レベルだろうと思います。なので、素人がAIと協力して書いたら、40-50点レベルということです。完全にAI任せでは30-40点クラスで、素人に毛が生えたレベルだと思います。協力すれば、その倍くらいのレベルが達成できる気がする。でも、まだまだプロレベルには足りない。という感じ。

■AIは、意外と思いつかない奇抜なアイディアを提示してくるけど、圧倒的に具体性に欠けている。具体性のレベルが低い。具体性=ディテール=専門性といえ、それなりに深く調査して、豊かな知識を持っていないと、斬新なディテールは出てこない。大まかなストーリーとか、オーソドックスなストーリー展開とかは、ある意味簡単に学習できるから、そのなかから無難な展開を提案してくるけど、ディテールとディテールの組み合わせや積み重ねでお話を展開してゆくスキルはまだ低い。シナリオ作法の学習はまだまだ浅い。(とはいいながら、怪談映画の開発をさせると、微妙に論理をはずれた怖いイメージを執拗に提案してくるから、意外にこころに闇を秘めている)

■でも実際、フォーマットがガチガチに決まっているアニメとか時代劇とか特撮ものなら、Pがそれなりのオーダーを具体的に指示すれば、AIでほとんど書けると思います。特に、過去作を学習させれば、上原正三タッチでとか、浦沢義雄タッチで、と指定すればそれっぽいシナリオが出て来ると思います。なにしろ、現状では確実に学習が不足しているので、過去作のシナリオをどんどん読ませれば圧倒的に精度が上がるでしょう。その意味ではポテンシャルは高いと思います。(たぶん、コスト管理に熱心な東映ではテストしてるでしょうね)

■現在は、江戸時代を舞台とした怪談ドラマの開発を行っていますが、意外にもそれっぽい時代劇の台詞を生成してくるから驚きです。いったい、どこで学習したのでしょうか。学習するなら、もっと本気で時代劇のシナリオを大量に読み込んで欲しいけどね!

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