若者は西部を目指す!そして…『夕陽の群盗』

基本情報

Bad Company ★★★★
1972 ヴィスタサイズ 93分 @NHKBS

感想

南北戦争の頃、徴兵逃れで西部へ向かった青年ドリュー(バリー・ブラウン)は、なりゆきから群盗に加わるが、仲間たちは櫛の歯が欠けるように死んだり、去ってゆき、ジェイク(ジェフ・ブリッジス)と二人だけが残されるが。。。

ロバート・ベントンの監督デビュー作として有名だけど、はじめて観ました。誰が観てもゴードン・ウィリスの撮影が傑出していて、低予算なのに映画の格が爆上がり。リマスターも力が入っているのは確実で、ゴードン・ウィリス独特の照明効果も見事。低予算なのにね。とにかく照明設計が厳密なので、夜間は真っ暗。でも、焚き火で照らされる登場人物はしっかり浮かび上がる。誰が観てもすごい撮影。

■いちおう西部劇なのにやけに湿っぽいのも異色で、基本的に乾燥して埃っぽくて暑そうという漠然としたイメージがあるけど、深々と湿潤な気候のなかをさまよう。体の芯まで湿気と寒さでやられそうだ。まるでタルコフスキーみたいだ。西部に行き過ぎてソ連に迷い込んだのか?

■育ちの良い主人公の成長物語としてもよくできているし、主演のバリー・ブラウンという人も柄がいい。それに脚本はあくまで明晰。ニューシネマだけど、フィーリング映画とは異なる。そしてまあ、なんというか当時の映画らしい「やるせなさ」で、それだけでなんだかありがたい(?)気がする。この空気というか気分は、あの時代にしか描けないものなので、まあ当時の時代のドキュメントでもある。何度も観るような映画じゃないけど、絶対に忘れられない傑作です。


参考

そういえば『プレイス・イン・ザ・ハート』もロバート・ベントンでした。良かったよね。『クレイマー、クレイマー』は未だに観ていない。
maricozy.hatenablog.jp
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