サントラ見聞録:とにかく爆音でバリバリ再生!久しぶりに買ったCDで大満足『ゴジラ対メカゴジラ (オリジナル・サウンドトラック / 70周年記念リマスター)』

■4K版『ゴジラ対メカゴジラ』を映画館で観たときに、なにしろ何度も観てるので、特撮が云々というよりも、一番印象に残ったのは、佐藤勝の劇伴と耳を突き刺す大音響の再生環境だったので、断捨離を基本とするはずなのに、久しぶりにCD を買ってしまいました。

■これかなり昔に出ていたゴジラ映画の作品ごとの完全収録音楽集をリマスターして高音質化して出し直したもの。こんなのが出てることすら知らなかった。しかもSHM-CD(スーパー・ハイ・マテリアルCD)仕様なので、音が良いのだそう。実際に再生して、その真価がわかるのか?と疑問もありましたが、いや実際、音がいいです。

■オリジナルの楽曲はモノラル録音ですが、いまや昔のモノラル録音が見直されているムードもあり、モノラルにはモノラルの良さがありますね。なにしろ人間には「脳」というもの凄い機関が付属しているので、モノラルで聴いたとしても、脳内でなんとでも変換して認識することができるのです。音を聞くのは「耳」ではなく、あくまで「脳」なので、なんとでも自分を騙すものなので。

■リマスターの成果は確かに感じられ、かなり音像が精密で、鮮烈です。しかも、劇中に使われた全曲が収録されているし、なにしろ、これ佐藤勝の劇伴のなかでも最高傑作のひとつだと思いますね。実にノリノリ。楽器の編成も明らかに厚い。佐藤勝は日活映画でも古くから劇伴を担当しているけど、日活では非常に大人しくて、音楽があまりメロディを主張することはない。まさに劇伴という、映像に対して補助的な仕事ぶり。一方で、東宝で音楽を担当すると、なぜかバリバリに派手に鳴らすので、佐藤勝節が際立つ。東宝特撮では『美女と液体人間』なども初期の傑作スコアで、これもサントラがほしいのだけど、本作は油の乗った絶頂期の代表作でしょうね。

■#12「メカゴジラ出現」#13「ゴジラ対メカゴジラ」が例の血が滾る代表的傑作スコアで、封切り時に映画館で悶絶した記憶はいまだに鮮烈です。#29「キングシーサーメカゴジラ」も耳馴染みの傑作スコアですが、これは『ゴジラの息子』の流用でした。言われてみれば、たしかにそうだけど、全く違和感がない。そして、#32「三大怪獣・沖縄決戦!Ⅰ」とそのアレンジでテンポアップした#33「三大怪獣・沖縄決戦!Ⅱ」が後半の聴きどころ。エンドレスで流しておけば、ナチュラルハイの出来上がり。

■しかも、おなじみ「ミヤラビの祈り」が劇中バージョンとレコードバージョンが収録され、アレンジが大幅に違うので、味わい深い。レコード版は初めて聴いたけど、これ傑作。完成度が高いと感じる。一方でB面の「メカゴジラをやっつけろ」は明らかにエイヤッ!という感じの、一発勝負感がありありで、ベルベラ・リーンの歌う歌詞もアクセントが崩壊して何言ってるかわからない箇所があります。でも、歌唱も含めてとてもリラックスした楽しい歌なので、ホントに愛嬌があって、子供心をくすぐるので、嫌いになれない。というか、これもエンドレスで流すと軽くトリップする。

■これ敢えて古いVICTORのSX-500Ⅱで大音響で聴きましたけど、高音、中音域にフォーカスを合わせて低音が出ない(劣化?)特性もあり、かなり鮮烈な金属質な音響が再生できるので、楽しいです。ドコドコと、かなり派手に鳴る太鼓が、低音部の線が細いためにあまり太鼓には聞こえないのですが、メカゴジラならではの金管楽器の鳴動が鼓膜と脳を直撃して、かなり快感です。今どきの音域が広い優等生的なスピーカーよりも、むしろ映画館に近い感じがします(気の所為?)。この密閉型SPは、特に歌ものは独壇場なのです。
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■この「ゴジラ70周年 ゴジラ大全集 リマスターシリーズ」は音質的にも内容的にもお買い得なことがわかったので、次は『ゴジラの息子』が欲しくなりましたね。ほんとは最近出た『妖星ゴラス』のOSTが一番欲しいんだけど、ちょっと高いぞ。

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