基本情報
ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃 ★★★
1969 スコープサイズ 70分 @アマプラ
脚本:関沢新一 撮影:富岡素敬 照明:原文良 美術:北猛夫 音楽:宮内國郎 特技監修:円谷英二 監督:本多猪四郎
感想
■これね、翌年に『決戦!南海の大怪獣』があるけど、ストレートに翌々年の『ゴジラ対ヘドラ』に繋がっていると感じる。70年前後の公害列島のリアルな様子は意外と映画には残っていなくて、ゆえに『ゴジラ対ヘドラ』は歴史的価値が右肩上がりなのだけど、本作もその意味では良い線いっている。川崎工業地帯の埃っぽい空気感をリアルに伝える。本来特撮キャメラマンの富岡素敬がいい仕事している。ここではまだ子どもたちは公害のある煙たい社会で、それでも元気に暮らしているけど、2年後にはもう圧倒的に絶望的な脅威に変じているのだ。本作での背景世界が一気に前景化するのだ。
■ドラマ的には、正直なところ、なんで円谷プロ系から若手を呼ばなかったのかと思う。関沢新一の弟子筋の金城哲夫はすでにプロを離れる微妙な時期だろうけど、市川森一でも上原正三でも、やる気満々なアイディア豊富な人材がいたのに。しかも、子どものドラマの見せ方のコツは掴んでいたのに。そうすればもっと高度なファンタジーになった可能性があるのに。残念。
■強盗犯が立てこもる廃ビルは全景がなんとなく不吉な全画で、内部はなんとロケではなく、妙にリッチなステージセットになっていて、何故か照明も東宝らしくない暗めのリアルなもので、非常にゴージャスな作り。やはり、撮影&照明の特撮班コンビが意地を見せたのだろうなあ。あるいは何か他の作品からの流用だろうか?
■新怪獣ガバラは、カマキラスやクモンガやエビラでさえ後のゴジラ映画で復活したのに、いまだに復活を果たせない不憫な存在。正直、微妙ですけどね。尻尾がないのはアカンよね。でも、ビリビリ電流攻撃のエフェクト合成はなぜか非常に上出来で、そこだけエンドレスでいつまでも見ていたい。

