原作:池宮彰一郎 脚本:土橋章宏 撮影:田中勇二 照明:山中秋男 美術:松宮敏之 音楽:沢田完 演出:金佑彦
■おなじみ『十三の刺客』の三度目のリメイク。NHKとユニオン映画の制作で、実質は東映京都で撮っている。なにしろ撮影は田中勇二だ。脚本を土橋章宏が書いているので観たのだけど、あまり感心はしなかった。シンプルで分かりやすいのはいいけど、正直演出的にはもう少し新味が欲しかった。
■もともと工藤栄一のオリジナルも、世評は高いけど、実は冗長で、あまり成功しているとは思えない。そこをどう見せるのかが肝で、かなり頑張っているのはわかる。堂々と大チャンバラをやっている。それゆえに東映が下請けしたのだろうし。だけど、同じ撮影所でキムタク版『宮本武蔵』という斬新な大チャンバラもあるので、どうしても見劣りする。
■いまさら言ってもしようがないけど、役者が揃わないのも致命的で、昔なら撮影所専属の役者も大勢入れば、新劇俳優もいっぱいいたので、豪華な顔ぶれになったけど、昨今、中堅俳優の払底が深刻で、これ誰?という事態が多すぎる。勝野洋(アラカンの役どころだ!)の活躍はなかなかの味わいだし、神尾佑(西村晃の役どころ)がすっかり貫禄を身につけたのが頼もしい。月形龍之介の役どころは石橋蓮司だ。そうそう、バカ殿(菅貫太郎)役は誰かと思えば、渡辺大だった。渡辺謙の息子ということしか知らんけどね。
