■唯は意外に気の良い阿湖姫の身代わりを買って出て高山の捕虜となるが、若君忠清が救出にやってきて、二人で城を抜け出す。一方羽木では、兄成之が若君に救出に向かうが、山中で高山方に襲撃されると、救ったのは若君忠清だった。死んだと思った如古坊も生きていて、すっかり仲間だよ。高山に迫る羽木勢に、伏兵の罠があることを知らせようと唯は久々に足軽として走るが、銃撃される。その後、和議が成立し、傷の癒えた唯は若君から正室になれと告られる。
■#11,12の羽木の陣中の場面は、おそらく天然の雨が振っていて、地面はぬかるむし、黒島結菜は泥だらけになるし、結果的に非常にいい絵が撮れている。なんと最終的に、これからはわしがお前を守る、お前が足軽として走らなくていいように、戦のない世の中にすると言われて、唯は戦国時代に残ることを決意する。というか、唯は最初からその気満々で、平成に残した家族のことは完全に眼中にないから、凄いね。れんこんの挟み揚げが得意な古舘寛治も、一顧だにされない。そして、タイムマシンを発明した、引きこもりの天才弟の件も。
■#9は鹿島悠が演出で、それ以降#10「その結婚ちょっと待った!」#11「走りぬけ! 愛のために」#12「若君といつまでも!」は中島由貴の演出。正直なところ、賞を取るような構えたドラマではなく、あくまで定番の軽妙なラブコメなんだけど、その軽さと主人公の一途さが良い。若君と兄が最終的に和解するのも、個人的には残念だけど、まあラブコメですからね。黒島結菜もまだ役者としては開眼していないようだけど、持って生まれた個性一発の適役ですね。とにかく若さに任せて、いざとなったら突っ走る!というのは中村錦之助の一心太助とかの伝統を踏襲している気がするなあ。