足軽は女子高生?内田ゆき&冬野ユミ&中島由貴トリオの代表作『土曜時代ドラマ アシガール』第一部:備忘録

NHKのP:内田ゆき&音楽:冬野ユミ&NHKのD:中島由貴トリオはいま『光る君へ』で大活躍中ですが、2017年にはすでに代表作を生んでいました。オリジナルではなく、漫画原作ですが、『アシガール』がそれです。

■実はフジの『大奥 第一章』を観始めていたのですが、浮気して前から気になっていた『アシガール』を観てみたところ、予想以上に本格的な作りの時代劇なので感心しました。基本的にはラブコメで、タイムマシンなどのSFギミックを絡めたコメディだけど、戦国時代の羽木家が滅亡した謎を巡る因縁を解き明かすドラマらしい。NHKなので、時代劇の舞台装置も妙に豪勢で、本格的。「見参! 戦国女子高生」「若君めざして一直線!」「若君といざ出陣!」「ドキドキの夜!」で第一部。脚本は宮村優子で、演出は全部、中島由貴。

■タイムスリップして戦国時代に紛れ込んだ女子高生が一目惚れした若君を守りたい一心で、得意の俊足を活かして足軽になるというお話で、とにかく動機が単純なのがブレなくて良い。ひたすら真っすぐで、動機が単純で気持ちいい。若君こと忠清は次男で惣領だけど、長男がいて、これがどうも策略を巡らせているらしいというところで、第一部終了。往年の少年ドラマシリーズのイメージも残しつつ、軽快に展開します。当然ながらターミネーターも踏襲します。中島由貴も、窮屈な大河ドラマよりこうした軽妙なコメディ路線が栄えるなあ。黒島結菜は、もちろん黙っていれば単純にキュートなんだけど、敢えて顔を泥で汚すことで、却って魅力が引き立つという演出。というか発見?イッセー尾形のクセの強いコメディ演技も慣れてくるといい塩梅にハマっている。

■2017年当時は第二次安倍政権下だけど、NHK会長は上田良一で、安倍晋三のお友達の前田晃伸が会長に就任してNHK局内、報道班は当然として、ドラマ班が萎縮する前の時代。なので、沖縄出身の黒島結菜を主演として、戦争は勝っても負けても人が不幸になるから嫌だと、ナチュラルにあたり前のことを語らせる。そして黒島は前田会長時代の2020年8月に『戦争童画集~75年目のショートストーリー』では沖縄の悲劇、ひめゆり部隊の女学生をストレートにドロドロで演じた。その後、2022年に朝ドラ『ちむどんどん』で沖縄の娘を演じるけど、前田会長時代だったので、戦争の記憶は語られたものの、米国の占領とか基地問題はスルーされた模様。昔々の旧い太平洋戦争の記憶は構わないが、今も連綿と続くヴィヴィッドな政治問題である基地問題は、アンタッチャブルということですね。政権が何を気にしているかが伺えるエピソードです。

参考

maricozy.hatenablog.jp

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これは「裏ちむどんどん」といえる、2020年の作品。
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