「人間電池」The Man with the Power
■宇宙の果の惑星やアステロイドベルトに眠る鉱物資源を利用するために、人間の一種の念力を利用して、それらをぶつけ合って小さく粉砕してから地球近傍に引き寄せるという遠大な計画が持ち上がり、超常物質の発見者の科学者が自らの前頭葉に移植するけど、彼がイラッとするたびに小さな雷雲のような物体が出現して相手に電撃を加える事件が発生し。。。
■とにかくSF的発想の部分がなかなか素敵で豪快。レアメタルはまだまだ地球の地下にも眠っているだろうから、念力部隊を組織すればいいんですね。中国とか実際やってそう?
■ドナルド・プレザンスが大真面目に好演するし、撮影はコンラッド・ホールなので、ありふれた舞台装置をユニークな画角で切り取ってみせる。ドラマ的には竜頭蛇尾な感じだけど。
「狂った進化」The Sixth Finger
■田舎の古い屋敷で研究を続ける科学者は、炭鉱夫の青年を強制進化させるが、未来人になった青年は、野蛮な村人を始末すると言い出す。
■デヴィッド・マッカラムが特殊メイクで段階的に未来人に変貌してゆくところが、いかにも『アウター・リミッツ』だし、そのデザインも造形もなかなか秀逸。最終的に元に戻されるけど、ちょっとした勢いで類人猿にまで退化してしまうところなど、笑わせる。ちなみに、デヴィッド・マッカラムの吹き替えは愛川欽也だ。
■お話としてはいまいちなんだけど、田舎の古屋敷で展開する鄙びた風情が超進化と対比されて、ユニークな味にはなっている。
「生まれてこなかった男」The Man Who Was Never Born
■未来の地球はウィルス汚染で荒廃していた。危険なウィルスを開発してばらまいた真犯人を抹殺するため、未来人が現代にやってくるが、その真犯人をい生むことになる娘と知り合う。。。
■未来の地球人の特殊メイクが非常にグロテスクなので有名なエピソード。現代の地球に潜入すると、謎の催眠効果で、マーチン・ランドーの外見になる。
■撮影はコンラッド・ホールなんだけど、そうと信じられないくらい雑な撮影。タイトルでオチがバレているので、どうもいけませんね。タイムマシン代わりに使われる宇宙船のなかで、娘がひとり取り残されるかわいそうなラストも、なかなか情け容赦がない。