感想
■ゲイカップルと養娘の三人が暮らす森の中の一軒家に4人の男女がやってきて、家族のうち誰か一人を殺さないとセカイが滅びるから話し合って選択しろと無茶を言い出す。。。
■実際にそれだけの話で、それ以降も意外な展開はほぼないというシャマラン監督の最新作。でもシャマラン映画を劇場で観るのも何年ぶりだろう。シャマラン映画といえば、独特の狂った運命論世界=シャマラン・ワールドが有名ですが、そしてそこが面白いうえに、サスペンス演出については天与の素質があり、決して侮れないと思います。でも、本作は旧約聖書を持ち出したことで、逆に発想が飛躍しなかった。
■本来なら、カルト信者か?と思わせて推理のプロセスがあって、単なる犯罪だろうと思わせ、さらに逆転があってやはり彼らの言うことは真実か、と思いきや。。。くらいの捻りがないと苦しい。実際、どんでん返しを期待して観に行くわけだけど、本作はどんでんを返さない。シャマランはもうそんな虚仮威しの次元を超えているとも言えるし、肩透かしともいえる。実際、サスペンスは継続して退屈はさせないのだが、ミクロからマクロへと視点が破局的に拡大する面白傑作『ノウイング』があるからなあ。
■ゲイカップルを演じる二人の男優に全く馴染みがないのも苦しいところで、単純に感情移入が進まない。一方の闖入者のリーダー役のデイブ・バウティスタが秀逸で、元プロレスラーらしいけど、知性と暴力を同時に感じさせる凄い個性。看護師のおばさん役のニキ・アムカ=バードという女優もたぶんはじめて観たけど、非常にニュアンスのきいた演技をする人で上手い。前作の『オールド』にも出てたんだね。
参考
やっぱり『ノウイング』って傑作だと思うんだけどなあ。単なるトンデモ映画じゃないよ。
maricozy.hatenablog.jp
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シャマラン、たまらん。でも『サイン』は傑作だと思います。
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