現代怪奇サスペンス「鏡の中の男」

■脚本:橋本綾、撮影:北坂清、美術:佐野義和、音楽:小川文明、監督:中島貞夫による現代怪奇サスペンスの一編。このシリーズ、ひたすら懐かしい。確か石井輝男が『蜘蛛』とか『怖い贈り物』とかの傑作を撮っていたよね。主演は市毛良枝前田吟、隆大介で、ロケセットをメインとした東映製作による低予算のビデオドラマ。原作は阿刀田高の「熱病」という短編。
■3人家族がみんな神社のはずれの奇妙なマンションの一室で不思議な体験をするという阿刀田高らしいファンタジックなお話ですが、なかなか端正にできていて良作。そのマンションで、小学生の息子は家で禁じられているファミコンに興じ、母はゆきずりの情事に耽りという幻想的な体験をし、きまって高熱を出すが、後日その場所を訪れてみるとマンションの影もなく…という「トワイライトゾーン」みたいなお話。
■マンションでの幻想的な情事はハレーション気味の白っぽい映像で、いかにも時代を感じさせるなあ。

参考

原作「熱病」は『マッチ箱の人生』に収録されていました。確かに読んだ気がする。いや確実に読んでる。

マッチ箱の人生 (講談社文庫)

マッチ箱の人生 (講談社文庫)

なんと角川ホラー文庫から出た自選傑作選にも採録されていますよ。

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