モンガーだけど巨大化はしない(残念!)『ブラックパンサー』

基本情報

Black Panther ★★★
2018 スコープサイズ 134分 @DVD

感想

■マーベルシネマティックユニバースは、もうわかりませんわ。何作あるのかも敢えて知りたいとも思いません。ついていけません。でも、なんだか非常に評判がいいようなので、観てみたよ。意外に面白いけど、VFX満載のクライマックスの大乱闘などは、もう食傷気味で飽き飽き。むしろ、釜山の秘密クラブでの大暴れの場面の方が見どころが多い。大乱闘のアクションを無理やりワンカット風に見せるのは昨今の流行りだけど、かなりうまくいっていて、見ごたえがある。
■秘密の鉱石があるおかげで自国内は平和で発達した国家を維持しているアフリカの小国ワカンダの国王が伝説のブラックパンサーとして、言うこと聞かない悪党どもには鉄拳制裁も辞さないというヒーロー活劇。父王がテロで死に、息子の主人公が王座を継ぐが、キルモンガーと名乗る米国の元傭兵が異議を唱えて彼に挑戦する。
■このキルモンガーという若者の描き方がどうも腑に落ちなくて、クライマックスの対決も盛り上がらない(見せ場にCGが絡み過ぎるのもよろしくない)。出自には秘密があるので具体的には書けないが、ある事情があってアメリカのスラムで育ち、傭兵として世界の紛争地で非合法活動に暗躍する男という設定なのだが、それにしては若すぎないか?そうした世界情勢の裏側の醜さを知り尽くした暗さとか虚無感が全く感じられず、単にチャラい若者という印象なので、まるでドラマ的に盛り上がらないし、表出するテーマが際立たない。最期の場面でもアメリカと黒人奴隷の歴史を踏まえて良いセリフを言うんだけど、この人が言うと、全く深みが無い。。。名前がモンガーなんだから、最期は巨大化して見せるくらいの意気込みが必要だと感じるよね。
■ラストは最終的に国王になった主人公がある意味蓋もない話を国連で演説して終わるので、なんのことはない、演説映画だったのだ、これ。