- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2017/07/28
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基本情報
Suffragette ★★★
2015 ヴィスタサイズ 106分 @APV
感想
■20世紀初頭、イギリスでの女性参政権運動は苛烈を極めた。サフラジェットとよばれるその過激な運動に名を連ねた女たちの姿を描く堂々たる社会派映画。
■パンクハースト夫人が思想的指導者とされる、爆弾闘争さえ辞せぬ手段を択ばぬ暴力的な女性参政権運動に心ならずも巻き込まれて、家族と引き離され、度々の逮捕拘留を経て、主人公が女性闘士へと変貌してゆくのが主筋で、興味深いエピソードがいくつも盛り込まれているので刺激的なのだが、終盤のエミリー・デイヴィソンの事故死(?)については、史実が原因不明なので、仕方ないもの、ドラマとしては煮え切らない印象を与える。
■第二幕くらいまでは好調なのに、終幕で失敗しているという印象で、扇動者パンクハースト夫人がもっと出てくれば面白いはずだし、主人公が闘士として成長しても、過激な運動自体があまりにも暴力的なので、その運動にたいして素直に賛同できず、運動に対してもう少し批判的な視点があれば共感もできるのだが、そうでもないので、ドラマとしては中途半端で腰砕けという印象。むしろ、そうした過激な政治活動組織にはつきものの、内紛を抽出した方が面白いはずだな。主人公が活動家にまるまでが前半、運動に裏切られて脱落してゆくのが後半みたいな映画の方がリアルで面白いんだけど、そんな映画は邦画にいくつもあったなあ。
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