BRAVE HEARTS 海猿 ★★★

BRAVE HEARTS 海猿
2012 スコープサイズ 116分
DVD
原作■佐藤秀峰 原案■小森陽一 脚本■福田靖
撮影■江崎朋生 美術■清水剛
照明■三善章誉 音楽■佐藤直紀
VFXプロデューサー■石井教雄 VFXスーパーバイザー■西田 裕
監督■羽住英一郎

伊藤英明ラブ💛のスタッフによって製作された、プロジェクトX的なレスキュー映画。羽住英一郎とROBOTのチームはこうしたスペクタクル映画の撮り方を熟知している、というか邦画界において自ら作り上げてきたので、ルックの充実はハリウッド映画レベル。特にVFXの進歩が著しい。水がからむ特撮シーンの出来栄えがハリウッド映画に劣後しないという驚き。

■お話はとことん単純なんだけど、最低限の工夫は凝らしてあるので、単なるバカ映画にはなっていない。というか、筋書きのシンプルさが夏にはちょうど良くて気持ちいい。夏には軽い薄いビールが美味しいのと同様の理屈。これぞ夏映画の定番。

■海保の協力を得て、船舶を大量動員したロケ撮影自体が日本映画のスケールを超えているのだが、VFXの威力がこれまた絶大。海上着水するジャンボ機をCGによって説得力ある映像で提示する。ロケ撮影との合成も見事で、この業界の老舗、オムニバスジャパンの技術力はさすが。こうしたシチュエーションはハリウッドでも結構最近まで苦労していたからなあ。もう6年前の映画だけど、VFXは古くない。

■基本的に羽住英一郎は信用しているので、期待通りに面白かったですよ。でも伊藤英明については、実は『252生存者あり』のラストの方が感動的だったことは秘密だよ。そして、加藤あいの扱いが毎回ヒドイのも周知の事実ですね。

■製作はフジテレビジョン、ROBOT、ポニーキャニオンほか、制作はROBOT。

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