殿、利息でござる!
2016 スコープサイズ 129分
APV
原作■磯田道史 脚本■中村義洋、鈴木謙一
撮影■沖村志宏 美術■新田隆之
照明■岡田佳樹 音楽■安川午朗
監督■中村義洋
■仙台藩の吉岡宿で傳馬役の苦役負担を軽減するため、藩に千両の資金を貸し付けてその利息を充てるという奇策を実現した驚きの実話の映画化。松竹の製作だが、制作じたいにはあまり松竹のスタッフは関わっていないな。
■阿部サダヲの主演なのでコメディかと思いきや、父親、弟との関係の修復がなされるというオーソドックスなドラマ。弟が妻夫木聡だが、途中まで誰なのか分からなかったよ。父親は山崎努で、これはもう抜群の安定感と説得力。
■この奇抜なアイディアの発案者を瑛太が演じて、相変わらず軽妙で勢いのあるいい芝居。ただのヘドラ好きの変な若者ではないぞ。一方、演出がかなりのスローテンポで、本来ならもっとスパスパとカットを割って軽妙に見せてほしいところだ。昔なら岡本喜八が撮るような映画だもの。
■製作は松竹、東日本放送、木下グループほか、制作はザフール。